バグは本当に虫だった

バグは本当に虫だった作者:水谷哲也ペンコム(インプレス)Amazon本書は一応、バベッジの解析機関とかコンピュータの黎明期から話を起こしていますが、 以前記事にした lionus.hatenablog.jp に比べると、1960年生まれの著者が、ご自身が同時代的に経験して…

ロケットガールの誕生:コンピューターになった女性たち

ロケットガールの誕生: コンピューターになった女性たち作者:ナタリア ホルト地人書館Amazon今はNASAの研究所になっているJPL(ジェット推進研究所)で、 ja.wikipedia.org コンピューターとして働いていた女性たちのお話です。 え?コンピューターとして働…

英語と日本軍―知られざる外国語教育史

英語と日本軍 知られざる外国語教育史 NHKブックス作者:江利川 春雄NHK出版Amazon旧日本軍の将校等を育成する学校において外国語(英語中心)がどのように教育されてきたかについて、まとめてある本です。 日本の外国語教育は幕末、沿岸に外国の船がちら…

ネオウイルス学

ネオウイルス学 (集英社新書)作者:川口寧,高橋英樹,澤洋文,朝長啓造,松浦善治,堀江真行,佐藤佳,鈴木信弘,長崎慶三,中川草,野田岳志,村田和義,牧野晶子,渡辺登喜子,望月智弘,大場靖子,西浦博,岩見真吾,古瀬祐気集英社Amazon pp.4-5 ウイルス学の歴史は19世紀…

サラ金の歴史―消費者金融と日本社会

サラ金の歴史-消費者金融と日本社会 (中公新書 2634)作者:小島 庸平中央公論新社Amazonサラ金について経済史(金融史)の立場からまとめた本です。 広範な資料を豊富に使い、類のないユニークな内容になっています。超おすすめ本です。 家計におけるジェンダ…

平成の経営

平成の経営作者:伊丹 敬之日本経済新聞出版Amazon少し前に読んだ、 lionus.hatenablog.jp と同じ伊丹先生によるご本です。 『コロナショック…』を読んだ時には「ちょっと日本買いかぶり気味じゃない?と思う面もありましたが、」と書いていましたが、 今回『…

「文藝春秋」にみる平成史

「文藝春秋」にみる平成史文藝春秋Amazon2021年1月にお亡くなりになった半藤一利氏が雑誌『文藝春秋』から31篇を選び、全文掲載している本です。 昭和に生まれて、現在を生きている自分にとって「平成」はその始まりから終わりまでを(物心ついた状態で)す…

テキストマイニング入門:ExcelとKH Coderでわかるデータ分析

テキストマイニング入門: ExcelとKH Coderでわかるデータ分析作者:末吉美喜株式会社オーム社Amazon10年くらいぶりにKH Coderを使うので、リハビリのために手に取ってみました。 以前KH Coderを使ったのはいつだっけと、旧日記を探してみると lionus-old.hate…

学生のためのデータリテラシー(FOM出版テキスト)

学生のためのデータリテラシー ~データの読み方から分析結果の伝え方まで作者:豊田 裕貴FOM出版(富士通エフ・オー・エム)Amazon2021年2月発売。最近データサイエンス(の初歩?)を大学(特に文系学生)で教えないと!との動きが盛んで、それに対応したテキ…

ビッグデータと人工知能 - 可能性と罠を見極める

ビッグデータと人工知能 - 可能性と罠を見極める (中公新書)作者:西垣 通発売日: 2016/07/20メディア: 新書2016年初版で、自分が読んだのは2019年8版(8刷ではなくて?)です。 人工知能に関係する情報科学の事項をあれこれ解説しながら、著者先生の人工知能…

「顔」の進化―あなたの顔はどこからきたのか

「顔」の進化 あなたの顔はどこからきたのか (ブルーバックス)作者:馬場悠男発売日: 2021/01/20メディア: Kindle版 はじめに口ありき pp.19-20 そもそも、植物や菌類には口がないが動物には口があるのは、植物は光合成により自分で影響をつくり出し、菌類は…

なぜ起こる鉄道事故

なぜ起こる鉄道事故 (朝日文庫)作者:山之内 秀一郎発売日: 2005/07/15メディア: 文庫Twitterか何かで本書について言及している記事を見て、単行本を借り出して読みました。 以前のはてなダイアリーを見ると、既読だったようです。 lionus-old.hatenablog.jp …

入門 人間の安全保障 増補版―恐怖と欠乏からの自由を求めて

入門 人間の安全保障 増補版-恐怖と欠乏からの自由を求めて (中公新書 2195)作者:長 有紀枝発売日: 2021/01/18メディア: 新書図書館の新着コーナーで背表紙のタイトルを見て、何だか知らんけれどもこれは読むべきだと直感して手に取りました。 (自分にとっ…

本田宗一郎―やってみもせんで、何がわかる

本田宗一郎―やってみもせんで、何がわかる (ミネルヴァ日本評伝選)作者:敬之,伊丹発売日: 2010/09/10メディア: 単行本「ミネルヴァ日本評伝選」のひとつです。 以前、同シリーズで、ソニー創業者の井深大の評伝を読みましたが、 lionus.hatenablog.jp ホンダ…

コンピューター200年史―情報マシーン開発物語

コンピューター200年史―情報マシーン開発物語作者:キャンベル‐ケリー,マーチン,アスプレイ,ウィリアム発売日: 1999/10/01メディア: 単行本「第1章 コンピューターが人間だった頃」すなわち、”コンピューター=計算する人;とくに天文台や調査機関などで計算…

日本企業の復活力―コロナショックを超えて

日本企業の復活力 コロナショックを超えて (文春新書) 作者:伊丹 敬之 発売日: 2021/01/20 メディア: Kindle版 今回のコロナショックを奇貨として、日本企業は待ったなしの改革で再び立ち上がれという激励の本です。 激励、といっても、著者先生は高名なベテ…

ウィリアム・アダムス―家康に愛された男・三浦按針

ウィリアム・アダムス ――家康に愛された男・三浦按針 (ちくま新書)作者:フレデリック・クレインス発売日: 2021/02/08メディア: 新書ウイリアム・アダムス(三浦按針)は、船が難破して日本にたどり着いたイギリス人で、徳川家康に外交顧問として寵愛されたと…

企業不正の調査報告書を読む―ESGの時代に生き残るガバナンスとリスクマネジメント

先の記事の本と lionus.hatenablog.jp 同じ著者の本を、引き続いて読みました。企業不正の調査報告書を読む ESGの時代に生き残るガバナンスとリスクマネジメント作者:安岡 孝司発売日: 2020/12/18メディア: 単行本企業不正(不祥事)が発覚して問題になると…

企業不正の研究―リスクマネジメントがなぜ機能しないのか?

かんぽ生命保険の不正販売が問題になったのは記憶に新しいところですが、(かんぽ生命保険を販売している)日本郵便ではたびたび不祥事が起こっているようです。最近でもこんなことが。 www3.nhk.or.jp こういった企業不祥事が起こるたびに、対策としてコン…

私道と公道の物語―横浜でのある実践記録

私道と公道の物語―横浜でのある実践記録作者:藤川 吉美メディア: ハードカバー工学部ヒラノ教授シリーズの工学部ヒラノ教授と七人の天才作者:今野浩発売日: 2013/03/22メディア: 単行本「第2章 三階級特進のロールズ助手」で p.61 30年近くに及ぶ助手生活か…

教養としての「税法」入門/教養としての「所得税法」入門

教養としての「税法」入門作者:木山 泰嗣発売日: 2017/07/27メディア: 単行本(ソフトカバー)教養としての「所得税法」入門作者:木山 泰嗣発売日: 2018/08/30メディア: 単行本(ソフトカバー)確定申告の時期・・・(今年はコロナ特例で4月15日まで延長)と…

民事裁判入門

民事裁判入門 裁判官は何を見ているのか (講談社現代新書)作者:瀬木 比呂志発売日: 2019/07/17メディア: 新書lionus-old.hatenablog.jp lionus-old.hatenablog.jp上記2冊をお書きになった瀬木先生(裁判官→大学教授へ転身)が、裁判官であった立場から、日本…

ドキュメント御嶽山大噴火

ドキュメント御嶽山大噴火 --生還した登山者たちの証言を中心に救助現場からの報告と研究者による分析を交え緊急出版!-- 【地図付】 (ヤマケイ新書)発売日: 2014/12/01メディア: 新書少し前に、山岳遭難に関する本を読んで、その他にも同種の本を少し読んで…

ゼロからわかる日本経営史

ゼロからわかる日本経営史 (日経文庫)作者:橘川 武郎発売日: 2018/10/16メディア: 新書本書のカバー裏にあるPoint紹介にある 「幕末開港、明治維新から平成までの日本企業の歩みを解説する入門書です。日本経済の軌跡を企業と経営者が織りなすストーリーとし…

老いた家 衰えぬ街

老いた家 衰えぬ街 住まいを終活する (講談社現代新書)作者:野澤 千絵発売日: 2018/12/19メディア: 新書先日読んだ lionus.hatenablog.jp この本と同じ著者による続編です。こちらの方は、親が亡くなって空き家となった実家をどうするべきか?!とか、自分が…

危機と人類(上・下)

危機と人類(上)作者:ジャレド・ダイアモンド発売日: 2019/10/26メディア: 単行本危機と人類(下)作者:ジャレド・ダイアモンド発売日: 2019/10/26メディア: 単行本上下2冊でボリュームがありますが、一気に読んでしまいました。 ココナッツグローブ大火の被害…

もしも刑務所に入ったら - 「日本一刑務所に入った男」による禁断解説

もしも刑務所に入ったら - 「日本一刑務所に入った男」による禁断解説 - (ワニブックスPLUS新書)作者:河合 幹雄発売日: 2019/12/10メディア: 新書サブタイトルに「日本一刑務所に入った男」による禁断解説、とありますが、これは少々煽り気味で、刑務所に視…

新型コロナの科学―パンデミック、そして共生の未来へ

新型コロナの科学 パンデミック、そして共生の未来へ (中公新書)作者:黒木登志夫発売日: 2021/02/16メディア: Kindle版基礎系(元)医学研究者による、新型コロナウイルスについて迅速広汎なまとめ本です。 いやいやすごいです。 きっちり膨大な資料を調べ上…

老いる家、崩れる街

老いる家 崩れる街 住宅過剰社会の末路 (講談社現代新書)作者:野澤 千絵発売日: 2016/11/16メディア: 新書自分の近所で、人気住宅地の駅チカ(徒歩数分)なのに、空き家になったままの一戸建てがちらほらある一方、同じ市や隣接市の山の上に新たな宅地分譲が…

中学受験(岩波新書)

中学受験 (岩波新書)作者:横田 増生発売日: 2013/12/21メディア: 新書本書は中学受験の”光”と”影”のうち、どちらかというと後者に焦点を当てています。 amazonやユニクロに労働者として実際に”潜入”してルポ*1を書いた著者による新書です。 私自身は、高校ま…