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先生、洞窟でコウモリとアナグマが同居しています!

ワラジムシに続いて,読みました。
「私が、谷川で巨大ミミズ(!)に追われた話」の章で,「なぜ人は特定の動物に極度な嫌悪感を抱くのか」に進化心理学的な考察がなされています。

p.139
本来,多くの虫についてたくさんの情報を吸収する小学校までの時代に,自然と濃密に接する機会を奪われたとき,あとに残るのは,虫一般に対して抱いていた「気持ち悪い」という漠然とした感情なのではないだろうか。こうして”虫嫌い”のでき上がりというわけだ。

この前に書かれていた内容をまとめると,

  • 虫には危険なものもあるので,「気持ち悪い」という感情を発生させて近づかせないようにするのは進化的に適応的である
  • けれども虫一般を嫌い避ける状態が続くのも自然の中で生きていくには不利
  • 「気持ち悪いけど気になってしょうがない」(p137)という状態を作りだし,気になって見てしまう体験から経験的に学習
  • 危険な虫とそうでない虫を弁別したり,虫に対する知識を増やしていくことが必要

まあつまり,ヒトが狩猟採集生活していた頃にプログラミングされた(生存に適応的な)性向はそのままで,現在は虫について”再学習”する機会を奪われているということですな。
もうひとつ,
「大学の総務課のYoさんとNaさんがスズメを助けた話」の章では,建物の中に迷い込んでしまったスズメを窓から逃がしてやろうと,窓の外に張ってありスズメの窓からの脱出を妨げている金網切断を即決した職員さんについて,「さすが環境大学!」と書いておられます。
読みながら,こーいうノリって職員と教員の距離が近く団結力のあるいかにも小さな私立大って感じだよな~と。
鳥取環境大は,効率化公立化して運営自治体は鳥取県鳥取市になったらしいですが,公立化の後もこの雰囲気は残っていて欲しいなと思います。