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会計不正と監査人の監査責任‐ケース・スタディ検証‐

会計不正と監査人の監査責任‐ケース・スタディ検証‐

会計不正と監査人の監査責任‐ケース・スタディ検証‐

不正会計と経営者責任―粉飾決算に追いこまれる経営者― - lionusの日記(続)
を読んだのをきっかけに,守屋俊晴先生のご本を続けて読んでみました。
大学経営論 大学が倒産する時代の経営と会計 - lionusの日記(続)
監査人監査論―会計士・監査役監査と監査責任論を中心として― - lionusの日記(続)
本書が4冊目になります。いつも読むのに骨が折れるのですが,公認会計士の「独立性」について読んでみたかったのです。
公認会計士社会保険労務士など,所謂「士業」と呼ばれる仕事は,試験に受かって資格を持っているだけでは十分でなく,専門家としての何か,がさらに必要なのですよね。
その「何か」とは何か,ということを断続的に考えています。
それらのことに関連して,公認会計士の場合には「精神的独立性」と「外観的独立性」という「ふたつの独立性」概念があることを知ることができてよかったです。

(「はじめに」viから抜粋)
監査人の「独立性」については,ふたつの主張がある。それは精神的独立性が重要なのか,外観的独立性のほうが重要なのか,という主張である。その相違は,主張する者の立場の影響が強く作用している。独立の監査人にとって重要なことは「公正不偏の態度」を維持することであり,被監査会社に,何ら,影響を受けることなく,「自己が信じた意見を真摯に表明すること」にあるとされる。これを「精神的独立性」という。これなくして職業専門家としての公認会計士の業務は成り立たない。
(中略)
経済が成長し,企業が大規模化するにつれて,株式市場は拡大し,それに連れて一般大衆の投資家が広範囲に参加してくることになった。ここに「所有と経営の分離」が出現し,経営者は所有者ではなく,企業を経営する職業専門家という地位に立つことになる。そして,投資家にとって信頼し得る会計監査制度,つまり監査人と被監査会社との関係が「信頼できる状態にあること」が必要な要件となる。そこで第三者の眼からみて,客観的立場にあるという,つまり「外観からみて満足すべき形式的要件」が必要となる。
いずれにしても,独立性は精神的独立性と外観的独立性という2つの要素から成り立っているが,いずれが優位に立つというものではなく,いずれもが必要な要件なのである。