大学生の日本語リテラシーをいかに高めるか

大学生の日本語リテラシーをいかに高めるか (大学の授業をデザインする)

大学生の日本語リテラシーをいかに高めるか (大学の授業をデザインする)

以前読んだ『アクティブラーニングをどう始めるか』で,
lionus.hatenablog.jp
教員どうしの「ビリーフス」の違いを可視化し共有する手法「チェックアンドシェア」について書かれている本として引用されていたので,読んでみました。
結論からいうと,「チェックアンドシェア」の具体的内容まではいまいち分からなかったのですが,本の主題である大学生の日本語リテラシーを高めるための日本語表現法授業の実践について色々読めたのはよかったです。

p.21
自ら問題を発見し解決するという知的な活動には言語活動の下支えが必要になってくる。問題を理解してそれらを構造化する作業には言語を介した知的能力が不可欠である。分かりやすく言えば,モヤモヤした自分の問題感覚を言語化してまさに問題意識とすること,他者と問題や課題を共有しそれらを解決するためには言語を介したコミュニケーション力が不可欠であること,また自他のコミュニケーションを「メタ化」してその過程をふり返る際にも言語能力は必要であること,さらにレポートや論文の作成,プレゼンテーションのプロセスは言語を介した思考のプロセスそのものであること,などと捉えることができる。

日本語表現指導といっても,実用文の書き方からアカデミックライティングまで幅広く,特に後者については所謂初年次ゼミなどにも非常に参考になる内容だと思います。