マンガでわかるやさしい統計学

マンガでわかるやさしい統計学 (池田書店のマンガでわかるシリーズ)

マンガでわかるやさしい統計学 (池田書店のマンガでわかるシリーズ)

心理学統計の授業設計と授業資料を作成(以前から担当していたが改修)することになり,さてどう作り直すべきかと悩んでいたところ,本屋で見かけ手にとってみました。
記述統計,相関,仮説検定,回帰分析について,若干のマンガと図表をふんだんに使った説明がされています。
マンガで統計学,的な本はいくつかあるのですが,ストーリー仕立てのため展開がやや冗長だったり,お話としては読めるが,統計学の説明としては結構難しかったりして,手にとっても買う気にまではなりませんでした。
しかし,本書は

  • マンガ部分はさほど多くない(ストーリーが冗長でない)
  • 説明が数式をなるべく使わず視覚的(図示)で分かりやすい
  • 正規分布や確率の説明がシンプルなのに,あまり類書(統計入門・初歩)にはない内容(相加平均だけでなく相乗平均,相関係数だけでなく偏相関係数正規分布でないデータも割合の目安がわかる「チェビシェフの不等式」)がある*1

といった点が好ましく思え,購入しました。
科目改修の参考になりそうでよかったです。

*1:恐らく統計を実用する際に必要になってくる事柄を重視した結果ではないか。