脳が冴える15の習慣 記憶・集中・思考力を高める

脳が冴える15の習慣 ―記憶・集中・思考力を高める 生活人新書

脳が冴える15の習慣 ―記憶・集中・思考力を高める 生活人新書

何かの拍子でAmazonで見つけ,レビューがむっちゃ好評ぽかったので,Kindleでぽちって読みました。
ちょっと工夫したり一歩踏み出せばできそうなことについて,なぜそれが”脳にいい”のかを,高次脳機能障害の臨床経験をベースに分かりやすく示しています。
「15の習慣」はそのまま目次になっていますので,自分的メモも兼ねて抜粋します。
人間は社会的な存在であり,脳の鈍磨と社会性の低下は循環的関係にあると感じました。

はじめに―良い習慣が脳を生まれ変わらせる

  • 習慣1 生活の原点をつくる―脳を活性化させる朝の過ごし方。足・手・口をよく動かそう

「朝,ちゃんと起きてますか?」 / 生活のリズムを失うことは「ボケの入り口」 / 怠け者である脳をどう動かすか /脳にもウォーミングアップが必要 /脳は思考系だけではない /血液を脳に巡らせる / 私の朝の過ごし方 / 「挨拶+一言」で脳が目覚める / 音読はなぜ脳に良いのか /手で物をつくる活動を朝の習慣に

  • 習慣2 集中力を高める―生活のどこかに「試験を受けている状態」を持とう

脳の基本回転数を上げるには / 時間と仕事の量の関係を意識する /仕事が速い人の脳の使い方 /「試験受けている状態」を一日に何回つくるか /真面目な人が陥りがちな悪習慣 / できる人は仕事以外も大事にする / 周りの人の回転数も大切 /時間の制約は判断を効率化させる

  • 習慣3 睡眠の意義―夜は情報を蓄える時間。睡眠中の「整理力」を利用しよう

睡眠中も脳は動いている / 朝,アイデアが浮かびやすいのはなぜか / 最低でも六時間は寝よう / 寝つきを良くする習慣 / 自分の生活と照らし合わせてみよう / 寝ないから良い結論が出ない / 理想的な生活リズムを意識する

  • 習慣4 脳の持続力を高める―家事こそ「脳トレ」。雑用を積極的にこなそう

前頭葉は脳の司令塔 / やればできるのにやらない人 / 現代人は脳のタフさが欠けている / 若い頃の雑用は買ってでもしろ / 「面倒くささ」に耐える力 / キーワードは選択・判断・系列化 / 家事は理想的な脳トレ / 家庭のワークシェアリング / 小さな工夫が脳トレ効果を大きくする

  • 習慣5 問題解決能力を高める―自分を動かす「ルール」と「行動予定表」をつくろう

書類整理などのルールをつくる / 一日の行動予定表を書く / 問題解決に至るプロセスを書く / 七つ以上の要素を同時には処理できない / 前頭葉のテクニックの高め方 / 「ナビゲーション社会」を生きる

  • 習慣6 思考の整理―忙しいときほど「机の片付け」を優先させよう

頭の回転が速いのに物忘れをする人 / 思考の整理は物の整理に表れる / 要領の良い人ほど整理を怠る / 机の整理は優秀な上司を持つことと同じ

  • 習慣7 注意力を高める―意識して目をよく動かそう。耳から情報を取ろう

小さな平面を見ている時間が長すぎる / 人をボケさせる方法 / 目を動かすと脳が動く / 目を動かさない人が陥りやすい症状 / 家族の記念日を忘れる人 / 目のフォーカス機能を使おう / ラジオを使った脳トレ

  • 習慣8 記憶力を高める―「報告書」「まとめ」「ブログ」を積極的に書こう

脳の入力→情報処理→出力を確認する / 人に伝えることを前提として情報を取る / 情報を解釈する,イメージで捉える / なぜ報告書を書かせるのか / メモを取りながらテレビ番組を見る / ブログを工夫して書こう

  • 習慣9 話す力を高める―メモや写真などを手がかりにして、長い話を組み立てよう

質問によって話を長くさせる / 話し上手な人の周りには相づちの上手い人がいる / 結婚式のスピーチは脳トレになる / 風景を思い浮かべながら話す能力 / 写真を利用して話術を鍛える

  • 習慣10 表現を豊かにする―「たとえ話」を混ぜながら、相手の身になって話そう

話を膨らませることができるか / 実際に話を組み立ててみよう / 「伝わらないのは相手が悪い」は禁句 / 相手の立場に他って考えてみる / 専門用語はなるべく使わない / たとえ話をよくする人はボケにくい

  • 習慣11 脳を健康に保つ食事―脳のためにも、適度な運動と「腹八分目」を心がけよう

生活習慣病と脳 / 高血圧は脳の働きを低下させる / まず体を動かすことが大切 / 太らない食べ方のコツ

  • 習慣12 脳の健康診断―定期的に画像検査を受け、脳の状態をチェックしよう

MRで脳の断面図を診る / 脳の機能は形に表れる / 脳内の血管に問題がないか / PET検査との併用で精度が高まる

  • 習慣13 脳の自己管理―「失敗ノート」を書こう。自分の批判者を大切にしよう

失敗は脳からの警告 / 小さな失敗から分析していく / 失敗は同じ時間帯にする / 人から受けた注意を書く

  • 習慣14 創造力を高める―ひらめきは「余計なこと」の中にある。活動をマルチにしよう

クリエイティブな才能は脳の総合力 / そのアイデアは誰のため? / 常にどこかにヒントを求める / 案ずるより書くが易し / 交友範囲を広げる,活動を豊かにする / 考えを練るには寝ることも大事

  • 習慣15 意欲を高める―人を好意的に評価しよう。時にはダメな自分を見せよう

意欲はアクセルにもブレーキにもなる / 小さな成長を認めて誉める / 家族や部下の意欲を高めていますか? / 社会性の乏しい人 / 愚痴を言う人が陥りがちな悪循環 / 誉め上手な人は観察力が高い / 好意的な評価のキャッチボール / いちばんできない生徒になる / 写真教室に通うことの効果 / 出会いが脳を動かす

  • 番外 高次脳機能ドックの検査―最低限の脳機能を衰えさせていないか確認しよう

一見普通の人が高次脳機能障害である場合 / 実際にやってみて下さい / 使える語彙がどれだけあるか / 行動を抑制する力をチェックする / 常識的にやってはいけないことをやらない力
あとがきに代えて―立ち止まる脳,動き出す脳