法学検定ベーシック受験・合格記。

「法学検定試験」は、公益財団法人日弁連法務研究財団と公益社団法人商事法務研究会が共同で組織した法学検定試験委員会が実施している、法学に関する学力を客観的に評価する、わが国唯一の全国規模の検定試験です。

http://www.jlf.or.jp/hogaku/index.shtml

法学部で仕事をしているのに,法学の基礎的な知識がないままなのはヨクナイ!と思い,知識獲得・整理のためにはその関係の検定や試験を受けるのが最も手っ取り早いなと,2018年に公認心理師国家試験を受験したことをきっかけに実感しましたので,上記「法学検定試験」の一番初級のやつ「ベーシック」を昨年12月2日に受験して,合格しました。
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excellent合格とは,優秀な成績(偏差値60以上?)の合格だそうです。
2018年の秋に受験申込してから,公式問題集を購入し,

2018年法学検定試験問題集ベーシック〈基礎〉コース

2018年法学検定試験問題集ベーシック〈基礎〉コース

この問題集から6~7割は出題されるということですので,これをマスタすれば大丈夫だな!と,10月の下旬に一度やってみたのですが,書いてある内容が自分にとって意味不明で,これはヤバイと思いました。
問題は4択とか5択なので,それなりに解けないことはないのですが,解説に出てくる各種用語があちこち分からないので,解説を読んでも理解できないのです。
ただ合格点に達するだけなら,やみくもに問題と解答を覚えればいいのでしょうが,試験に合格することが目的なのではなく,試験合格は知識獲得や整理の単なる手段ですので,そんなことはしたくありません。
ともかくも法学各分野の”基本書”と呼ばれるものを通読して,頭の中に知識ベースを作ってからこの問題集に戻るべきだと思い,自分になりに探してみた本を”7回読み”に準じた方法(↓リンク先記事参照)で勉強しました。
lionus.hatenablog.jp

  • 法学入門

法学入門 第6版補訂版 (有斐閣双書)

法学入門 第6版補訂版 (有斐閣双書)

何となくしっくりこなかったので2回読んで終了。
現代法学入門 (有斐閣双書)

現代法学入門 (有斐閣双書)

広く浅く初心者の入り口としてはとても読みやすかった。4回読んで終了。
刑法入門 (岩波新書)

刑法入門 (岩波新書)

刑法は触れたことがなかったので新書でも読んでみるかと。新書らしく気楽に読めるのですが,本書を読んでからは「公式問題集」の解説が格段に読みやすくなったのにはびっくり。個人的には効能大でした。2回読んで終了。

憲法学教室 第3版

憲法学教室 第3版

芦部信喜先生の『憲法』が”本流”かと思ったのですが・・・初見でパラパラとめくってみて面白そうだったので,こちらを読みました。
「なぜ最高裁がそんなにがんばる気になったのか」(←うろ覚え)のような,くだけた物言いが特徴的?!憲法学面白いじゃないかと感じました。
分厚いので時間かかったけど2回読んで一旦終了。

民法の基礎1 総則 第4版

民法の基礎1 総則 第4版

2017年の民法改正に対応していて,評判のよさそうなものとして選びました。
同じ著者先生で物権も。
民法の基礎〈2〉物権

民法の基礎〈2〉物権

だんだん試験が迫っていたので,どちらも1回ずつの通読でしたが,1の「総則」は割と読みやすかったのに対し,2の「物権」は読んでいても何を言っているのか頭に入ってきづらく,もしかしたら「物権」はまた別の先生の本を選んだ方がよかったのかも(民法でも分野が違うと得意不得意があるのかも?)・・・と。
民法は所謂一般人の”常識”とはまた別の独特な考え方の筋があるようで,慣れないと難しいと思いました。

  • 刑法

今回の勉強用に用意した本はあったのですが,時間切れでこなせませんでした。

試験前1週間は,公式問題集に戻り,2周しました。
試験当日は,(試験後公式webで公開された正答で答え合わせをしたところ)問題集から出題された問題はほぼ正答できたように思います。

今年(2019年)は,次の「スタンダード」を受験するつもりですp(^^)qがんばるぞ~