Wordユーザが一太郎を使ってみた。

一太郎ファイルを編集する必要がありまして,普段Wordを使っていますが,?十年ぶりに一太郎を使ってみました。
どうもWord2010からWordは一太郎形式のファイル(jtd形式)を開けなくなったようで,Open Office経由ででも,jtdファイルを強引に開いてWordに取り込めないかと思ってちょっと検索してみたら,一太郎2016の体験版(30日間試用できる)をダウンロードできることが分かったので,さっそくDLしてインストールしてみました。
図表を含む文書をちょっと編集したくらいですが,気がついたこと,印象など。

  • 一太郎の画面に向かっているとやたらと疲れる。慣れないソフトを使っているからかもしれないが,文書のデフォルト表示「イメージ編集」でノートのような行罫線が表示されるせいかいもしれないと思った。表示を「印刷イメージ」(Wordではこちらがデフォルト)に変えて表示するとかなり快適だったりする。けれども,一太郎の「印刷イメージ」では裁ちトンボや改行などの編集記号が表示されないので,文字通り印刷イメージの確認にはよくても,編集作業には使いづらい。うーむ。
  • 一太郎では図を貼り付けると,貼り付け形式を選んだとしても,結局全てPNGにされてしまう模様?Wordだと「形式を選択して貼り付け」でメタファイルを貼り付けることができるが,一太郎ではそういう選択肢がない。例えばSPSS出力のグラフなどをメタファイル形式でコピー貼り付けができず,したがって印刷品質が悪くなる(Wordではメタファイルで貼り付け可なので,印刷時にもベクター図形としての取り扱いをしてくれグラフがくっきりはっきり印刷できる;PNGだと輪郭がぼやっとした結果になる)。
  • 長いURLを含む文について,半角英数で記されたURLをひとつの英単語としてワードラップしてしまい,間延びーな結果になる→Wordでも同じことになっている例をよく見るけど,その解決策として,Wordは段落(1文)ごとに「英単語の途中で改行しない」をオフにする段落書式を設定できるが,一太郎では「文書スタイル」(文書全体の設定)からワードラップをオン・オフにするしか選択肢がないっぽい。そうすると,本物の英単語の途中で改行されてしまう箇所が出てきてしまい,仕方がないので半角スペースをポチポチ入れて当該英単語を次行に送ることでしのぎました。どうしたら一番いいんだろう。
  • Wordの「テキストボックス」と同等のものを探すのに苦労した。どうも「レイアウト枠」がそれっぽい。んじゃ,○とか図形描画は?もしかして花子で描け,な取扱いなのか?と思ったら,「簡易作図」という機能はあるようです。
  • 研究報告書のような冊子では,表紙や中表紙,目次など文書の一部にはページ番号を付けずに,本文のみに通しのページ番号を付ける必要があったりするけど,その場合,Wordでは「セクション区切り」をポイントポイントにザクザク入れて,ページ番号の有無や開始番号をコントロールできる。一太郎では文書全体通しの設定「文書スタイル」でページ番号をコントロールしているようなので,そういうことをしようとしたら,どうするのか?今回自分はそこまでは手を出していないけれども想像がつかない。
  • Wordでの「セクション区切り」のようなことができないと,もう1つ困ることがある。例えば脚注機能を使った複数論文を,ひとつの一太郎ファイルに収めたら,論文1,論文2・・・複数の論文間で通しの脚注番号になってしまうのら!(論文1では*1,*2...*n,論文2では脚注が*n+1から始まる)
  • しかも,上記の通しの脚注番号がイヤなら,各ページごとに脚注番号を新たに1から開始するという選択肢しか見当たらないのら!同じ論文の中でもページが変わったら脚注番号が1から始まってしまうのら!
  • Wordでは表中の文(文字列)についても脚注を設定できるが,一太郎ではできない。Word文書で設定していた脚注が,一太郎文書に変換したら消えてしまったのでびっくりしました。仕方がないので,一太郎文書の表の下にWordで脚注になっていた内容をコピペ。
  • 一太郎でも本文の見出しを拾って「目次」を生成できるっぽいけど,ヘルプを見ても結局やり方が分からなかった。Wordでは「目次」を自動生成できるようにする前提として,本文をアウトライン的に「構造化」(見出し1,見出し2・・・本文を区別)していることが必要だけれど,一太郎ヘルプによると,本文を特に構造化していなくても,目次にしたい「見出し」部分を手動で指定したらいいみたいなことが書いてある。「構造化」は特に前提としていないところ,日本人っぽいワープロソフトだな~と思いました。
  • あと,Wordの「スタイル」機能と同等なことはどうしたらできたんだろう。例えば,アウトラインを使って文書を構造化しておけば,特定のレベルの見出しの文字書式をスタイルとして設定・一括指定できたりするから,分かって使えば報告書のような数百ページある文書だったりするとむっちゃ便利なんだよな~