老いた家 衰えぬ街

先日読んだ
lionus.hatenablog.jp
この本と同じ著者による続編です。

こちらの方は、親が亡くなって空き家となった実家をどうするべきか?!とか、自分が死んだ後相続人に迷惑をかけないようにするためにはどうしたらいいか(住まいの終活を!)といった視点から実用的に書かれているのですが、本書の根底にあるのは、”あなたが損しないように・困らないように・関係者に迷惑かけないように”、のための対策を示すというよりも、そういった問題に関わる情報を幅広く提供することで、日本のあちこちで進行しつつある、地域(ひいては国土)の荒廃につながる空き家問題をできるだけ少なくしたい、といった思いだと拝見しました。

p.200
 今あるまちを、将来世代が使いたいときに使えるような身綺麗な状態でバトンタッチできるようにするためには、「住まいの終活」に取り組むことに加え、国土全体の保全や管理に必要となる負担を「みんなで分かち合う覚悟」が必要不可欠なのです。