保健所の「コロナ戦記」TOKYO2020-2021

現在、特別区の保健所で公衆衛生医師として勤務中の、まさに渦中にいらっしゃる先生が書かれたご本です。
新型コロナで一時言われていた検査の”目詰まり”や、入院調整が難航することなど、何であんなにあれこれゴタゴタバタバタしているの?の実像の一端を覗かせてもらえる本でした。

p.372
考えれば考えるほど、保健所について簡単に分かるものなど、この世にないのではないか、という気がしてきたからである。

私は昔、保健所や保健センターで非常勤でちょこっとだけ働いたことがあるので、多少は保健所について見聞きしたことはあるけれど、病院(医療機関)との区別がついていないのが一般的な認識でしょうね。

pp.378-379
 2020年から2021年にかけて、保健所→都庁→保健所と異動した私にしかできないことがあるならば、多少の文章力を、議会答弁や、のりとの作成ではないことに活かし、COVID-19の発生当初から現在まで、各事業の立ち上げを行った側と、使用する側の両方の立場を経験した者にしか書けない内容を書き残しておくことだと思い立った。