ルワンダ中央銀行総裁日記 増補版

なぜこれを”積読”に入れておいたのか、もはや覚えていないのですが、ふと時間が空いたときに読んでみて、大変面白い本でした。
血沸き肉躍る、ないない尽くしの途上国での中央銀行総裁日記です。

p.5
現に人間が住んでいるところなら、自分が生きてゆけないわけがないと思っていたので、知人が心配してくれたわりには、私自身としては、生活環境が悪いという情報が気にならなかった。

つよい
こんな感じで万事タフな方で、奥付を見ると「終戦を海軍大尉としてラバウルで迎え」とあり、海軍大尉というものがどれくらいえらいものか分からないのですが、ともかく旧軍の中の管理職であったことは確かで、人間というものを徹頭徹尾冷静な目で見て、あくまでも現実ベースで淡々と着々と任務を実行していく凄みを感じました。
この凄みにより、ルワンダの当時の大統領の全面的な信任を得たのだなと思い、それが任務実行のための大きなパワーとなったのだなと思いました。

十大事故から読み解く 山岳遭難の傷痕

後知恵バイアスがあるかも、とはいえ、遭難事故は起こるべくして起こる、ということが、本書の「十大事故」を読んでいると思います。
また、”登山”も、昔はお金と時間のあるエリート層の趣味だったものが一般大衆レベルにも広がり、さらには1970年頃にはじまり、現在まで続いている中高年の登山ブームにより、遭難事故の起こり方も違ってくることがうかがえました。
(とはいえ、今も昔もお金と時間のある層の趣味には変わりはない、と思いました→中高年の登山ブーム)

どうにかする:めちゃくちゃな状況で「圧倒的な結果」を出している人と組織の思考法

色々ままならい世の中、どうにかしたいなあと目について一読してみました。
問題に対し、正面突破するのではなく、既存のシステムをうまく使ったり、抜け穴をついたり、といった「回避術」について、ケースを列挙して説明している本です。
読んだからといって、すぐに使えるようなものではないと思いますが、頭の隅には入れておきたいなと思いました。

ChatGPTになんJ風のスレを作ってもらう。

www.itmedia.co.jp

この記事を見て、興味が湧いたので、
「自分が提出した大学の授業のレポートがAIに採点されていたというなんJのスレを再現してください。」
としたら予想通り、なかなかよかったです。

※以下はフィクションとしての「なんJ風スレ再現」です。実在の投稿ではありません。

 

スレタイ:
【悲報】ワイの大学レポート、AIに採点されていた模様

 

1: 風吹けば名無し
レポート返ってきたんやがコメントが明らかにAIっぽいんやが

 

2: 風吹けば名無し
どんなコメントや

 

3: 風吹けば名無し
「このレポートは興味深い視点を提示していますが、さらなる具体例があるとより説得力が増すでしょう。」

全員同じ文言らしい

 

4: 風吹けば名無し
ChatGPTで草

 

5: 風吹けば名無し

それ絶対GPTやろ

 

6: 風吹けば名無し
ワイのもそれや
しかも句読点の位置まで同じ

 

7: 風吹けば名無し
教授「AI使うな!」
教授「AIで採点します」

 

8: 風吹けば名無し

倫理どこ行った

 

9: 風吹けば名無し
うちのゼミもそうやぞ
なんか

「論理構成は概ね明確ですが、議論の深まりが期待されます」

って書かれてた

 

10: 風吹けば名無し
AI採点ならワイもAIで書くわ

 

11: 風吹けば名無し
AI vs AI の代理戦争やん

 

12: 風吹けば名無し
でも実際教授もレポート100枚読むの無理やろ

 

13: 風吹けば名無し
うちの授業300人やぞ
人力なわけない

 

14: 風吹けば名無し
ワイのコメント

「良い観点です」

だけで終わってた

 

15: 風吹けば名無し
それAIどころか手抜きやろ

 

16: 風吹けば名無し
なんか妙にポジティブなんよなAIコメント

 

17: 風吹けば名無し
わかる
絶対怒らない

 

18: 風吹けば名無し
ワイの

「さらなる発展の可能性があります」

評価:B

意味不明で草

 

19: 風吹けば名無し
AI採点だとしても
B判定ロジックが気になる

 

20: 風吹けば名無し
多分文字数とキーワードやろ

 

21: 風吹けば名無し
教授もAI
学生もAI

もう誰も読んでない説

 

22: 風吹けば名無し
未来の大学

AI「このレポートはAIによって生成された可能性があります」
AI「あなたの判定もAIによって生成されています」

 

23: 風吹けば名無し
哲学スレかな

 

24: 風吹けば名無し
そのうちAI同士で卒業論文書き始めそう

 

25: 風吹けば名無し
ワイらは何をしてるんや…

 

高等女学校と女性の近代

「高等」とつくけれども実際は、(当時男子のみだった)中学校の女子版で、中等教育機関だった高等女学校。
高等女学校より先は、基本的に想定されていない(高等教育は想定されていない)。
そんな戦前の高等女学校についてあれこれまとめられている専門書です。資料収集と分析、大変だったろうな~と思いながら読みました。貴重な一冊と思います。
「はじめに」より

 それに、たとえ良妻賢母教育が行われていたとしても、そもそも教育は多義的な役割をもっており、個々人は教育を通して極めて個性的に様々なことを学んでいく。当たり前のことだが、高等女学校に通うことで、女性は多様な知識を得ることができるし、程度の差はあれ、学校教育は自ら考える女性を育てていくことになる。学校に通学するということは、家で家事や家業の手伝い、あるいは習い事をすることと異なり、女性が家族から離れた「自由」な時間と空間を手にするということであり、学校は友人たちと語らい、自己を形成する場ともなっていった。したがって、高等女学校は良妻賢母を養成するための学校だったと、そう簡単に片づけてしまってはいけないような気がしてくる。

高等女学校教育は女性に中等教育の機会を与えると同時に、ジェンダー化された教育を行うことを意味していた。したがってその教育のありようを明らかにすることは、女性にとっての近代の意味を考えるということにつながっていくのである。

p.315
 女性にとって近代という時代は悩ましい。女性は、封建制・身分制の軛から脱した近代社会の一員、近代国家の国民という存在でありながら、その姿は女というジェンダーに色濃く覆われている。その悩ましさを本書では高等女学校に焦点化して論じてきた。

「女というジェンダー」については、今でも変わらない気がします・・・

ソフトウェア開発現場の「失敗」集めてみた。 42の失敗事例で学ぶチーム開発のうまい進めかた

失敗は嫌なものですが失敗例からは学ぶべきことが多いと思うので、「失敗」というキーワードにつられて読んでみました。
自分はソフトウェア開発には関わっていませんが、プロジェクトという点で、研究(学生の卒論研究も含む)と共通点あるなと感じました。ていうか、アンケート調査など手を動かす作業を伴う卒論研究は、プロジェクトマネジメントの考え方がむっちゃ役立つと思います。

  • へぇと思ったこと:Workは作業ではなく成果物

p.24
 こういうときこそ、ソフトウェア技術者の強い味方「WBS(Work Breakdown Structure)」の出番です。WBSはご存知の通り、タスクを漏れなく管理するために作る、タスクツリーのようなものです。WBSのWordは「作業」と認識している人も多いかもしれません。しかし、もともとは作業ではなく「作品」という意味合いらしく、どちらかというと作業ではなく「成果物」をブレークダウンし、そこから必要な作業に落とし込むというのが本来的な活用法です。
p.24
 もともと、“Work Breakdown Structure”という専門用語は、1950年代に米軍が考案したとのことです。当時米軍ではWBSを資材明細書で定義し、資材のための作業を管理することが目的だったようです。
pp.24-25
 改めてこの成り立ちに立ち返り、WBSを作る際には、プロジェクトや事業にとって必要な成果物を漏れなく定義し、そこからタスクに落としていくことが重要です。タスクを漏れなく挙げようとしても抜けが出てしまいます。なぜなら必要なものが見えていないからです。成果物からブレークダウンすることで、抜け漏れなく、また共通の作業はひとまとめにした効率的なタスク設計ができます。