事故・災害

戦争と文化的トラウマ 日本における第二次世界大戦の長期的影響

戦争と文化的トラウマ 日本における第二次世界大戦の長期的影響日本評論社Amazon本書はサブタイトルの通り、「日本における第二次世界大戦の長期的影響」について、(文化的)トラウマという概念を中核において心理社会的な視点にとどまらずジャーナリズムや…

防災アプリ 特務機関NERV 最強の災害情報インフラをつくったホワイトハッカーの10年

防災アプリ 特務機関NERV: 最強の災害情報インフラをつくったホワイトハッカーの10年作者:川口 穣平凡社Amazon地震とか災害情報を最速で知らせてくれるツイッター(現X)アカウント「特務機関NERV」がどのように出来上がってきたかについての本です。中の人…

災害文化を育てよ、そして大災害に打ち克て:河田惠昭自叙伝

災害文化を育てよ、そして大災害に打ち克て:河田惠昭自叙伝作者:河田惠昭ミネルヴァ書房Amazon資料等も含めると、500ページ近い分厚い自叙伝ですが、炎のような筆致でその分厚さを感じさせませんでした。 災害研究の第一人者の著者先生ですので、自叙伝と銘…

なぜ起こる鉄道事故

なぜ起こる鉄道事故 (朝日文庫)作者:山之内 秀一郎発売日: 2005/07/15メディア: 文庫Twitterか何かで本書について言及している記事を見て、単行本を借り出して読みました。 以前のはてなダイアリーを見ると、既読だったようです。 lionus-old.hatenablog.jp …

入門 人間の安全保障 増補版―恐怖と欠乏からの自由を求めて

入門 人間の安全保障 増補版-恐怖と欠乏からの自由を求めて (中公新書 2195)作者:長 有紀枝発売日: 2021/01/18メディア: 新書図書館の新着コーナーで背表紙のタイトルを見て、何だか知らんけれどもこれは読むべきだと直感して手に取りました。 (自分にとっ…

ドキュメント御嶽山大噴火

ドキュメント御嶽山大噴火 --生還した登山者たちの証言を中心に救助現場からの報告と研究者による分析を交え緊急出版!-- 【地図付】 (ヤマケイ新書)発売日: 2014/12/01メディア: 新書少し前に、山岳遭難に関する本を読んで、その他にも同種の本を少し読んで…

危機と人類(上・下)

危機と人類(上)作者:ジャレド・ダイアモンド発売日: 2019/10/26メディア: 単行本危機と人類(下)作者:ジャレド・ダイアモンド発売日: 2019/10/26メディア: 単行本上下2冊でボリュームがありますが、一気に読んでしまいました。 ココナッツグローブ大火の被害…

広島平和記念資料館は問いかける

広島平和記念資料館は問いかける (岩波新書 新赤版 1861)作者:志賀 賢治発売日: 2020/12/21メディア: 新書2013年4月から、2019年3月まで広島平和記念資料館の館長をなさっていた方が、広島平和記念資料館のあゆみとその位置づけについて、記録的にまとめられ…

十大事故から読み解く 山岳遭難の傷痕

十大事故から読み解く 山岳遭難の傷痕作者:羽根田 治発売日: 2020/01/23メディア: 単行本10件の山岳遭難事故を取り上げ、その経過と事故原因について、事故当時の報告書や手記等をもとにしてまとめられています。 読んでいると繰り返し出てくるのが、なぜあ…

正午から日付変わるまでのNHKニュース10時間超え録画・1995年1月17日

www.youtube.com すごいものを見てしまいました。 Youtubeで10時間超えの動画というのもすごいですが、内容がすごかったです。 1995年1月17日、NHK正午のニュースから日付変わるまで阪神淡路大震災の報道を12時間分連続録画した記録です。 ローカルニュース…

スケープゴーティング -- 誰が,なぜ「やり玉」に挙げられるのか

スケープゴーティング--誰が,なぜ「やり玉」に挙げられるのか発売日: 2014/12/17メディア: 単行本(ソフトカバー)スケーブゴーティングとは,事件や事故,災害に関連して発生するもので, (はじめに より) 責任主体が不明確な場合でも特定の人や集団がタ…

新型コロナウイルスとの闘い 現場医師120日の記録

新型コロナウイルスとの闘い 現場医師120日の記録作者:特定非営利活動法人 地域医療・介護研究会JAPAN,株式会社 ヘルスケア・システム研究所発売日: 2020/08/14メディア: 単行本(ソフトカバー)本書は大きくは3部構成になっていて, 「第1章 医療・介護現場…

コロナ不安に向き合う:精神科医からのアドバイス

コロナ不安に向き合う: 精神科医からのアドバイス (954) (平凡社新書)作者:修, 藤本発売日: 2020/09/17メディア: 新書タイトル通り,精神科医による,新型コロナ禍によりどんなストレスが人々にかかっているのか,そしてそのストレスによりどのような精神的…

悲しみから人が成長するとき―PTG

悲しみから人が成長するとき―PTG作者:宅 香菜子発売日: 2014/04/10メディア: 単行本PTGとは,posttraumatic Growth,トラウマになるような出来事の後の成長,という概念です。 日本では2000年代に入り,災害や事故,がんサバイバーなどの研究からぼちぼち出…

Catastrophe and Social Change

Catastrophe and Social Change作者:Prince, Samuel Henry発売日: 2009/11/12メディア: ペーパーバックグーテンベルクプロジェクトによるウェブ電子書籍でも読めるようです。 www.gutenberg.orgハリファックス大爆発の社会学的研究で, ja.wikipedia.org災害…

静かな時限爆弾 アスベスト災害

静かな時限爆弾―アスベスト災害 (1985年)作者:広瀬 弘忠メディア: 単行本広瀬先生の本は見つけたらぼちぼち読んでいて,その一環で読みました。 「アスベストじん肺訴訟」とか,ニュースで聞いてたな~と思いましたが,人類のアスベスト利用の歴史(石器時代…

新・人は皆「自分だけは死なない」と思っている

新・人は皆「自分だけは死なない」と思っている作者:山村 武彦発売日: 2015/04/03メディア: 単行本2005年に出版された人は皆「自分だけは死なない」と思っている -防災オンチの日本人-作者:山村 武彦発売日: 2005/03/02メディア: 単行本に加筆修正して2015年…

巨大災害の世紀を生き抜く

巨大災害の世紀を生き抜く (集英社新書)作者:広瀬 弘忠発売日: 2011/11/17メディア: 新書ここ最近連続して読んでいる広瀬弘忠先生のご本です。 2011年11月に出版された新書で,2011年3月の東日本大震災・福島第一原子力発電所の事故後に書かれている,特に後…

災害防衛論

災害防衛論 (集英社新書)作者:広瀬弘忠発売日: 2015/09/04メディア: Kindle版こちらも再読でした。 最初に読んだときの昔の記事: lionus-old.hatenablog.jp 本書のポイントは,以前読んだときにも書き留めていた, 災害抵抗力+回復力=災害弾力性(リジリ…

無防備な日本人

無防備な日本人 (ちくま新書)作者:広瀬 弘忠メディア: 新書こちらも昔の日記を見たら,再読でした。 最初に読んだときの記事: lionus-old.hatenablog.jp p.16 1995年は,はっきりとした戦後日本人の,意識変化の潮目をかたちづくっている。日本人に関する安…

人はなぜ逃げおくれるのか

人はなぜ逃げおくれるのか ―災害の心理学 (集英社新書)作者:広瀬 弘忠発売日: 2004/01/16メディア: 新書キャッチーなタイトルです。 再読です。以前読んだときの記事。 lionus-old.hatenablog.jpタイトル通り避難行動の心理学的解説がなされているほか,災害…

ドキュメント豪雨災害 西日本豪雨の被災地を訪ねて

ドキュメント豪雨災害 西日本豪雨の被災地を訪ねて作者:谷山 宏典出版社/メーカー: 山と渓谷社発売日: 2019/06/19メディア: 単行本(ソフトカバー)著者は自らの登山経験をベースに山で起こる遭難事故についての著書もあるとのことですが,自然災害について…