コロナ不安に向き合う:精神科医からのアドバイス

タイトル通り,精神科医による,新型コロナ禍によりどんなストレスが人々にかかっているのか,そしてそのストレスによりどのような精神的問題(コロナ不安)が起こってくる可能性があるのか,そして個人としてはどのように心構えて対処すべきなのか,といったことが平易な文章でとつとつと書かれています。
イムリーでかつ,新書らしい良書だと思いました。
新型コロナによる恐怖や不安は,どの国でも共通だと思うのですが,「PCR検査の基準についての混乱」など,(精神科ですが)臨床にたずさわるいち医師としてのぼやきもうかがえるところが日本ならではの事情も反映されていると思いました。

本書の末尾に掲載されている「コロナ不安に向き合う10箇条」について,見出しのみ抜き出しておきます。

1.事実を正確に認識する
2.政府や放送メディアをすぐに信じない
3.感情的な反応に左右されない
4.フレキシビリティ(柔軟性)を持つ
5.「わからないことはわからない」と割り切る
6.不安を抱いている人がたくさんいることを知る
7.希望を持つ
8.他者に話し,頼ることも必要
9.通信機器の積極的な利用を
10.コロナ禍での”気付き”を大切にする