正午から日付変わるまでのNHKニュース10時間超え録画・1995年1月17日

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すごいものを見てしまいました。
Youtubeで10時間超えの動画というのもすごいですが、内容がすごかったです。
1995年1月17日、NHK正午のニュースから日付変わるまで阪神淡路大震災の報道を12時間分連続録画した記録です。 ローカルニュースとか直接大震災に関係ないところはカットしてあるようなので、正味10時間45分程度ですがいや長かった。
たまにはさまれるローカルニュースの天気予報など見ると、この録画主は千葉の方のようですが、当時半日分の連続長時間録画を残していただいたことは本当に有り難いです。

動画の初め、AK(東京)からのNHK正午のニュースは石澤典夫アナですが、詳細な内容についてはBK(大阪)で早朝5:46の直後からニュースを読み続けていた宮田修アナにバトンタッチして、そこから東京と大阪ときどき神戸のスタジオ*1を切り替えながら延々と報道が続くという形です。
途中13時過ぎ?からは大阪スタジオは宮田アナではなく他のアナが複数担当していたのですが(刻々と状況が変化しリアルタイムにニュース原稿が横から突っ込まれる災害報道では、恐らくアナウンサーの負担もあり30分とか1時間くらい交代体制が普通)、夜7時のニュースではまたBKスタジオから宮田アナが再登場(!)。
早朝6時前から13時過ぎまでひとり出ずっぱりだった後に再登場するだけでもびっくりなのに、BKスタジオからの全国放送ニュースでは、夜の神戸市上空で市街の火災など被災状況をレポートすべく飛んでいる報道ヘリをぶん回しながらレポートする*2という、とてつもない荒技を繰り出していたのには26年ぶりに見てびっくりしました。そして改めて感銘を受けるのは、そんな荒技をぶん回しているのにも関わらず、一貫して抑制がきいた明瞭なアナウンス(レポート)であったことです。
宮田アナは、その後も夜11時頃まで(多分・動画長過ぎてよく覚えていません)BKスタジオからのアナウンスを担当し続けるという超人的なお仕事をされていたわけですが、それは何でかなと思ってみると、地震発生直後からずっと大震災ニュースを伝え続けた結果、その当日では一番この震災の状況をよく分かっているアナウンサーになってしまっていたのだろうし、また神戸局に勤務されていた経験ありだったようで、神戸~阪神地域に土地勘があるということから、自分がやらねば誰がやるんだ!という気持ちだったのかもしれないな~と思いました。

*1:急ごしらえのしょぼいセットで、これは激震に襲われ局内めちゃくちゃ、ニューススタジオもとても使える状態ではなかったのだと思う。結局神戸局は倒壊はしなかったものの建て直しになったし。

*2:具体的にいうと、報道ヘリに乗り込んでいる記者とやり取りしながらレポートする体なのだが、記者のあいまいな表現(夜暗い上空からなので致し方ないにしろ)に「その火事が起こっているところの具体的な場所は」「神戸駅のあたりというと南側がハーバーランドですね」とかガンガン突っ込みながら情報補足をしていったり、「そこからちょっと東に向かってください」とかヘリやカメラの向かう方向を指示したり。ただこういった物言いは、東西に横長い被災地神戸市全体の状況を十分に伝えたいという目的から出ていた言動だと、視聴していたらよく分かる。