ことわざと心理学 -- 人の行動と心を科学する

ことわざと心理学 -- 人の行動と心を科学する

ことわざと心理学 -- 人の行動と心を科学する

引退された心理学名誉教授による,社会人向け公開講座で「ことわざの心理学」を講じたことが,本書の執筆のきっかけだそうです。
扱われている「ことわざ」は全部で10個。
ただ,「ことわざ」を話の呼び水としていても,内容はきわめてマジメ真面目です。実験心理や社会心理の研究をひきながら,あくまでもガチアカデミックな立場から「ことわざ」を解釈解説しておられます。
索引もきっちり,引用・参考文献もきっちり。大学初年次の基礎演習的な授業にも使えそう,とも書いておられます。

ベストをつくす教育実習 -- 強みを活かし実力を伸ばす

ベストをつくす教育実習 -- 強みを活かし実力を伸ばす

ベストをつくす教育実習 -- 強みを活かし実力を伸ばす

編者の先生で,知っている先生がひとりおられたので目についたのですが,えっ,この先生が「教育実習」についてのノウハウ本?と,何だか気になって読んでみました。
大昔出身高校に教育実習に行かせていただいた身からは,あるあるあるあると思うところ多々あり。タイトル通り「教育実習」に行く予定の大学生のための指南書でした。
特に,早いうちから体験実習?などで現場に出る機会がある教員養成系大学生ではない,教職をとっているけれどもの一般大学生・・・教育実習に行く前のこまごました実践的なトレーニングが少ない層に向けた内容でした。
本書のサブタイトルは「強みを活かし実力を伸ばす」ですが,裏サブタイトルとして「”実習公害”と言われないために」があったりして・・・とも感じたり(^^;)そういう内容も含まれています。
現在の自分には教育実習そのものは直接関係ないのですが,以下2点が印象に残りました。

  • 大学における教員養成と開放制―一般大学・学部における教職課程の意味とは?

p.5
日本では,教員養成系大学・学部だけでなく,一般大学・学部でも教員免許状を取得できます。教員を養成するという機能が,すべての大学(短期大学を含む)に開かれています。しかし,たとえば医師になるためには医学部入学が前提ですし,薬剤師も薬学部入学が前提です。つまり,閉鎖性をとっているわけです

同じ「免許制」でも,人材養成の「開放制」と「閉鎖性」の違いがある。
「開放制」をとっている理由として,2006年の中央教育審議会答申「今後の教員養成・免許制度の在り方について」を引用しながら:

p.5 最も重要なことは,「多様な人材を広く教育界に求めること」
p.6 教師集団が多様であることの重要性を意味しています。
p.6 教師が多様であるからこそ,子供の多様性が学校の中で尊重されるわけです。
p.6 もちろん,上述した相当免許状主義と相まって,一定の共通する能力を保持することは必要不可欠です。「一定の共通する能力」は,大学の教職課程での学びを通じて保障されます。

  • 教育者の意図のとおりに学んでくれるとは限らない

p.155
教育社会学者の広田照幸は,教育を「誰かが意図的に,他者の学習を組織化しようとすることである」と定義しています(広田2009,p.9)。教育という社会的行為は,教育する者とは別の人格や背景をもった他人に対して介入する,本質的におせっかいな行為だというのです。このように考えると,教育される他者は教育者の意図のとおりに学んでくれるとは限らない,というリスクが生じることになります。広田はそのリスクのパターンを3つ,紹介しています。

p.155
第1のリスクは,教育を受ける側が,教育に対して,常にやりすごしたり離脱したりする自由をもっているということです。

マイクロな例では, 授業中にぼーっとよそ見をしたり,別なことを考えていたり。

p.155 第2のリスクは,教育を受ける側が,教育する側が意図したものとはまったく異なるものを学んでしまうということです。
p.156 教育をする側の意図とは別に,生徒が”勝手に”学んでしまうことがあります。

(本書で挙げられていた具体例・あるあるw)
世界史で漫画「ワンピース」を導入に使ったら,「ワンピース」しばりの範囲ばかりに興味がいってしまった
話の導入として自分の体験談をしたら,先生の自慢ばかりで意味がわからなかったといわれたり
生徒にかけた何気ない一言が,頑張るきっかけになった,らしい??

p.156 第3のリスクは,教育の働きかけは相手によって,まったく異なる結果が生じるということです。
p.156 教育は,ある方法が絶対的に正しい,絶対的に悪いということはありません。ある人には効果的だった方法が,別の人には効果がない場合もあるし,ある教師の優れた実践が,他の教師でも同じ効果を持つとは限りません。

p.156
このように,教育は他者に対する行為であるために,その行為の結末は予見できない「賭け」だということができます。教育はその「結果」ではなく,「目的(意図)」によって教育であるとみなされるのです。どんなに優秀な教師でも失敗しますが,だからといって試行をやめることはしません。さまざまな知識や技術,テクノロジーについて学習し,それらを用いて成功率を高めるためにトライをし続けているのです。

太字重要。

覚書:兵庫の自然を歩く&街道と活断層を行く

兵庫の自然を歩く―地学ガイド

兵庫の自然を歩く―地学ガイド

兵庫の自然についての「地学ガイド」なのだけれど,三宮あたりの「ビルの石材」について,ビル壁面で見られる化石などのお話から始まっているが何だか笑えます。
街道と活断層を行く (関西地学の旅)

街道と活断層を行く (関西地学の旅)

活断層の活動により山の間に谷ができたり,ということで,活断層と古くからある街道はほぼ一致しているよね,というお話。
ただ地学な話がされているだけでなく,楽しく「旅」ができるよう,温泉情報などもあります。

脳が冴える15の習慣 記憶・集中・思考力を高める

脳が冴える15の習慣 ―記憶・集中・思考力を高める 生活人新書

脳が冴える15の習慣 ―記憶・集中・思考力を高める 生活人新書

何かの拍子でAmazonで見つけ,レビューがむっちゃ好評ぽかったので,Kindleでぽちって読みました。
ちょっと工夫したり一歩踏み出せばできそうなことについて,なぜそれが”脳にいい”のかを,高次脳機能障害の臨床経験をベースに分かりやすく示しています。
「15の習慣」はそのまま目次になっていますので,自分的メモも兼ねて抜粋します。
人間は社会的な存在であり,脳の鈍磨と社会性の低下は循環的関係にあると感じました。

はじめに―良い習慣が脳を生まれ変わらせる

  • 習慣1 生活の原点をつくる―脳を活性化させる朝の過ごし方。足・手・口をよく動かそう

「朝,ちゃんと起きてますか?」 / 生活のリズムを失うことは「ボケの入り口」 / 怠け者である脳をどう動かすか /脳にもウォーミングアップが必要 /脳は思考系だけではない /血液を脳に巡らせる / 私の朝の過ごし方 / 「挨拶+一言」で脳が目覚める / 音読はなぜ脳に良いのか /手で物をつくる活動を朝の習慣に

  • 習慣2 集中力を高める―生活のどこかに「試験を受けている状態」を持とう

脳の基本回転数を上げるには / 時間と仕事の量の関係を意識する /仕事が速い人の脳の使い方 /「試験受けている状態」を一日に何回つくるか /真面目な人が陥りがちな悪習慣 / できる人は仕事以外も大事にする / 周りの人の回転数も大切 /時間の制約は判断を効率化させる

  • 習慣3 睡眠の意義―夜は情報を蓄える時間。睡眠中の「整理力」を利用しよう

睡眠中も脳は動いている / 朝,アイデアが浮かびやすいのはなぜか / 最低でも六時間は寝よう / 寝つきを良くする習慣 / 自分の生活と照らし合わせてみよう / 寝ないから良い結論が出ない / 理想的な生活リズムを意識する

  • 習慣4 脳の持続力を高める―家事こそ「脳トレ」。雑用を積極的にこなそう

前頭葉は脳の司令塔 / やればできるのにやらない人 / 現代人は脳のタフさが欠けている / 若い頃の雑用は買ってでもしろ / 「面倒くささ」に耐える力 / キーワードは選択・判断・系列化 / 家事は理想的な脳トレ / 家庭のワークシェアリング / 小さな工夫が脳トレ効果を大きくする

  • 習慣5 問題解決能力を高める―自分を動かす「ルール」と「行動予定表」をつくろう

書類整理などのルールをつくる / 一日の行動予定表を書く / 問題解決に至るプロセスを書く / 七つ以上の要素を同時には処理できない / 前頭葉のテクニックの高め方 / 「ナビゲーション社会」を生きる

  • 習慣6 思考の整理―忙しいときほど「机の片付け」を優先させよう

頭の回転が速いのに物忘れをする人 / 思考の整理は物の整理に表れる / 要領の良い人ほど整理を怠る / 机の整理は優秀な上司を持つことと同じ

  • 習慣7 注意力を高める―意識して目をよく動かそう。耳から情報を取ろう

小さな平面を見ている時間が長すぎる / 人をボケさせる方法 / 目を動かすと脳が動く / 目を動かさない人が陥りやすい症状 / 家族の記念日を忘れる人 / 目のフォーカス機能を使おう / ラジオを使った脳トレ

  • 習慣8 記憶力を高める―「報告書」「まとめ」「ブログ」を積極的に書こう

脳の入力→情報処理→出力を確認する / 人に伝えることを前提として情報を取る / 情報を解釈する,イメージで捉える / なぜ報告書を書かせるのか / メモを取りながらテレビ番組を見る / ブログを工夫して書こう

  • 習慣9 話す力を高める―メモや写真などを手がかりにして、長い話を組み立てよう

質問によって話を長くさせる / 話し上手な人の周りには相づちの上手い人がいる / 結婚式のスピーチは脳トレになる / 風景を思い浮かべながら話す能力 / 写真を利用して話術を鍛える

  • 習慣10 表現を豊かにする―「たとえ話」を混ぜながら、相手の身になって話そう

話を膨らませることができるか / 実際に話を組み立ててみよう / 「伝わらないのは相手が悪い」は禁句 / 相手の立場に他って考えてみる / 専門用語はなるべく使わない / たとえ話をよくする人はボケにくい

  • 習慣11 脳を健康に保つ食事―脳のためにも、適度な運動と「腹八分目」を心がけよう

生活習慣病と脳 / 高血圧は脳の働きを低下させる / まず体を動かすことが大切 / 太らない食べ方のコツ

  • 習慣12 脳の健康診断―定期的に画像検査を受け、脳の状態をチェックしよう

MRで脳の断面図を診る / 脳の機能は形に表れる / 脳内の血管に問題がないか / PET検査との併用で精度が高まる

  • 習慣13 脳の自己管理―「失敗ノート」を書こう。自分の批判者を大切にしよう

失敗は脳からの警告 / 小さな失敗から分析していく / 失敗は同じ時間帯にする / 人から受けた注意を書く

  • 習慣14 創造力を高める―ひらめきは「余計なこと」の中にある。活動をマルチにしよう

クリエイティブな才能は脳の総合力 / そのアイデアは誰のため? / 常にどこかにヒントを求める / 案ずるより書くが易し / 交友範囲を広げる,活動を豊かにする / 考えを練るには寝ることも大事

  • 習慣15 意欲を高める―人を好意的に評価しよう。時にはダメな自分を見せよう

意欲はアクセルにもブレーキにもなる / 小さな成長を認めて誉める / 家族や部下の意欲を高めていますか? / 社会性の乏しい人 / 愚痴を言う人が陥りがちな悪循環 / 誉め上手な人は観察力が高い / 好意的な評価のキャッチボール / いちばんできない生徒になる / 写真教室に通うことの効果 / 出会いが脳を動かす

  • 番外 高次脳機能ドックの検査―最低限の脳機能を衰えさせていないか確認しよう

一見普通の人が高次脳機能障害である場合 / 実際にやってみて下さい / 使える語彙がどれだけあるか / 行動を抑制する力をチェックする / 常識的にやってはいけないことをやらない力
あとがきに代えて―立ち止まる脳,動き出す脳

ユニクロヒートテック腹巻の利用法について。

ユニクロヒートテック腹巻,正式名称は腹巻とは言わず,ボディウォーマーと公式では呼ばれています。
何年か前,胴体部分だけの通常腹巻と,かなり長くて胴体から太もも中ほどまでカバーでき,タイトなペチコート代わりにもなるものの1組2枚セット黒のを何気なく買って以後,特に長いやつの方を重宝しています。
長い方の腹巻,冬にニットワンピの下に着用すると,もたつかずシルエットに影響せず,しかしお尻から太ももまわりまでをカバーして保温&透け防止になるのです。
大変有難いアイテムなのですが,その長い方の腹巻が以後発売されず,通常のお腹部分だけのショート腹巻だけで毎年残念に思っていました。
先日ユニクロに行った時も,やはり今年も通常のショート腹巻だけの発売か・・・とがっかりしかけたのですが,店頭にぶら下がっているそれぞれのサイズの見本を見て,ふと思いつきました。
XL=店頭販売最大サイズなら,もしかすると少しは長くてお尻~太ももまわりまでカバーできるのでは?と。
MサイズとXLサイズを比べると,3センチくらい?XLが長そうです。
試しにXLを買ってみました。
以前の長いやつには及びませんが,お尻から太ももまでをある程度カバーしてくれます。さすがXLサイズなので,適度にゆるく足さばきにも余裕がありますが,ゆる過ぎてずり落ちるほどの感じはありません。ニットワンピ下のペチコート用には,まずまず使えます。
www.uniqlo.com
よかったよかった。
でもやっぱりユニクロさんには,ロング腹巻の再発売をお願いしたいです。

田舎暮らしに殺されない法

田舎暮らしに殺されない法 (朝日文庫)

田舎暮らしに殺されない法 (朝日文庫)

別に田舎で暮らしてみたいと思っているわけではありません。
どちらかというと都会というかマチでずっと暮らしていきたいたちです。
ではなぜ本書を読んでみたか?
最近,日本は実は全体が丸ごと大きな田舎なのではないか?では,田舎とはいかなるものか,”田舎の研究”がもっと必要なのではないかと,思うことがあったところに,何かの拍子で本書が目に入り,興味がわいたからでした。
内容は想定の範囲内で,便利な都会でぬくぬくと暮らしてきた人間が,定年後に”豊かな自然””温かい人情”といったものに生ぬるいロマンを求めて,田舎移住をすると,死ぬ目に遭うぞと,田舎暮らし人の立場から,叱り飛ばしている感じでした。
そのどうだどうだ田舎は自然は厳しいぞと,たたみかけてくる様は,あまりにも真剣過ぎて転じて一種のギャグにも感じられるほどでした。
読もうと思った当初の目的とはずれていますが,いやいやなかなか面白かったです。

ところで,本書で叱り飛ばしている対象=読者は一体誰を想定されているか?について,本書を読み進めていると,所謂団塊の世代(の定年後のオッサン)であることが分かります。その記述が,2ページにわたる切れ目ない一文で一気に畳み掛けられているところがまたなんとも迫力がありまして,これもかえって笑えてしまいました。

pp.88-89
余談になりますが,団塊の世代と呼ばれているあなた方は,いわば幻想の世代でもあるのです。現実のなかの現実とも言える戦争が終わったところからこの世に生を受け,戦勝国家から押しつけられた自由と民主と平和という理念のかたまりである政治形態を鵜呑みにし,あたかもこれからの人間たちが正義と共に生きてゆかれるかのごとき錯覚にとらわれ,国家悪は必ずや滅びるものと信じきって機動隊に石を投げつけ,大学構内を占拠し,所詮は机上の空論でしかない,子どもじみた発想による革命ごっこを実践すればたちまち万人が平等の立場に立てる国家の誕生となるのではないかという熱に浮かされ,ひとたびはしかにも似たその熱病が去ると,たちまち豹変し,学歴社会に調子を合わせるだけで世渡りができるものと誤解してしまい,急速な右肩上がりの経済の恩恵に進んで浴し,上辺だけの物質的な豊かさを堪能しているうちに本物の現実からどんどん引き離されてゆき,広告やマスメディアや映画や小説が現実の主導権を握っているところのイメージのためのイメージという害毒に侵されつづけ,そのことに酔い痴れ,いくら年齢を重ねても本当の自分や現実の正体を把握できないまま,それとは気がつかないあいだに,足場のない分だけ美しくて浸りやすいイメージのあれこれをおのれの価値観の基盤とし,発想と行動のすべてを実体のかけらもないその尺度に委ね,社会と,職場と,誰もが毎日呑めるようになった酒と,本当に強くなったのではなく,強く見せかける芝居が上手になっただけの,実際にはとても弱い女性とに寄り掛かり,現実が現実であることを把握する機会を自ら放棄し,逃げ癖がつき,逃げ口上ばかりが巧くなり,それこそが粋な生き方なのだ,より人間的な人生なのだという卑劣で愚劣で憐れな答えに本気でしがみつき,浮薄で,不気味で,どこまでも自分本位なイメージ人間と化したところで,職場というあなた方にとっては絶対的であった後ろ楯を奪われ,今度は自己の生存能力をとことん試される過酷な余生へと投げ出されてしまったのです。

そうだそうだそのとおりだー(笑)
でも続けて叱咤しながらの激励もしているちょっと年上ぎりぎり戦前(1943年)生まれの著者が,また面白い。

p.90
遅きに失するかもしれませんが,これを機に目を覚ましたらどうでしょうか。現実を直視できる,独立した一個の人間を目指してみたらいかがでしょうか。
第二の人生とやらを始める意義があるとすれば,その辺りに重大なヒントが隠されているはずですし,この世を生きる悦びといったものがあるとすれば,そこに見いだせるかもしれません。

鉄道会社がつくった「タカラヅカ」という奇跡

鉄道会社がエンタメもやる。
重厚長大なインフラ系企業が軽佻浮薄な商業エンタメ,一見正反対のように見えますが。

p.33
「競争と平等」「虚と実」「和と洋」「伝統と挑戦」……そんな対極の価値観を,決してどちらも否定することなく内包し続けている。だからタカラヅカはわかりにくい。しかし,その貪欲さ,懐の深さこそがタカラヅカのエネルギーの源泉であり,ひとたび壁を乗り越えてその沼に溺れてしまった人はハマり続けるのだ。

「電車を走らせるかのごとく」公演を続ける

pp.37-38
たまたま過去の取材ノートをめくっていて,かの「ベルサイユのばら」で知られる大御所演出家・植田紳爾氏のこんな言葉を見つけた。
「阪急は基本が鉄道会社なので,1回の公演ごとの収支で考えるエンタメの会社とは発想が違うところがある。毎日粛々と公演を続けるのも,電車を走らせるのと同じ」
タカラヅカが100年続いたのも,鉄道会社がやっているからというのもある。常に世界に目が向いている。最新の技術をすぐに取り入れるという姿勢。それと共通するものがタカラヅカにはある」

特にタカラヅカファンではないのですが,阪急民としてなかなか楽しく読みました。
本書を読むと,タカラヅカはファンの熱い深い愛に支えられてきていることがよくわかります。
しかし,可愛さ余って憎さ百倍とのごとく,その熱い深い愛は諸刃の剣であること,そしてSNS時代,少数であっても声が大きいとあたかもそれが主流のように一時見えてしまったりする危険性など,タカラヅカこれからも大丈夫かしら,いや頑張って気をつけてずっとずっと安泰で,独特の“タカラヅカらしさ”を保ち続けてほしい!といった,著者の切なるタカラヅカ愛が感じられる一冊でした。