心理職の仕事と私生活 若手のワーク・ライフ・バランスを考える

日本心理臨床学会の「若手の会」の ”仕事と私生活” に関する企画から生まれたという本です。
それぞれの筆者が心理士としていかに働き、どんな生活を送っているか*1、驚くほど率直に書かれています。
自分は心理臨床に関わらなくなって10年以上経つので、浦島太郎状態ですが、臨床心理士という資格が定着し、そして国家資格の公認心理師ができた現在でも、心理職として働いてゆくのは、仕事内容そのものの大変さは別に、非常勤職が多く待遇がよくないとか安定しないとかの悩みはあまり変わらないのではないかと、外側からみて感じていました。
若手心理士(働き方は色々)による本書を読んで、まだまだ変わっていなくて、なかなか大変な状況は続いているなとは思いました。
他方で、自分の人生(ライフ)をかけて心理の仕事をやっているという気概も全然昔の人たちと変わらないな、けれどもその気概をどうやってどんな場所で実現してゆくのかは、もっと柔軟で多様化しているなとも感じました。

*1:お金とか社会保険とかとても具体的現実的なところまで。