第21回精神保健福祉士国家試験受験・合格記。

2019年2月2日~3日に行われた第21回精神保健福祉士国家試験を受験,本日3月15日のネット発表にて合格を確認しました。
以前書いた通り,
lionus.hatenablog.jp
少し前に第1回公認心理師国家試験も受験・合格し,その後無事登録も済ませて「公認心理師」になりました。
公認心理師の試験対策勉強とからめながら,今回の精神保健福祉士試験勉強について覚え書きします。

自分のスペック:

専門学校を修了して受験資格を得たはいいのですが,精神保健福祉士受験と資格取得のモチベーションがわかず,そのまま10年以上放置していました。
けれども,公認心理師受験するならば,その余勢で長らく放っていた精神保健福祉士も受験してしまおう!と出願したのです。
あまりにも長く放置していたので,いつの間にか精神保健福祉士養成カリキュラムが変わっていたようですが,旧カリキュラム修了者でも受験できたのでよかったです。

さて今回の精神保健福祉士の試験結果は,共通科目73.5%,専門科目77.5%,トータル75.5%の得点率でしたが,実のところノー勉で解いた過去5年間の過去問得点率とあまり変わりがなかったのは少々苦笑いです。
昨年9月の公認心理師は得点率77%程度で合格,その後10月くらいにノー勉で精神保健福祉士の過去問を解いて得点率70~80%の間で,今回一応精神保健福祉士国試用の勉強しても得点率80%を超えることはありませんでした*1
以上の経験から考えるに,公認心理師国試と精神保健福祉士国試は,現時点ではかなり互換性高いのではないかと感じます。
留意点があるとすれば,自分はかつて臨床心理屋で,精神保健福祉士の精神医学系・心理的支援系の設問については元々オーバースペック気味ということも考慮すると,黎明期の公認心理師国試対策は,精神保健福祉士国試過去問+心理学検定一問一答がよさそうな気がします。まああくまでも個人的なざっくりした印象ですが。
補足すると,精神保健福祉士国試過去問だけでは純粋に心理学分野(基礎,応用,臨床など全方面)からスパルタに出題される公認心理師国試には対応できない面があるとも思います。それでも,所謂関係行政論的なところは重なるところ大な,精神保健福祉士国試対策本・テキストは使いでがあると思います(公認心理師国試始まり初期の現時点では)。
まあしかし,当たり前といえば当たり前なのですが,”心理”と”(精神保健)福祉士”のスタンスはやはりそれぞれ異なるところがあり,特にそれは事例問題に出てくるような気がします。心理屋のノリで回答すると不正解になる可能性があります。
ちょっとうろ覚えなので具体的にはあげられませんが,当事者が好きな歌手のライブに一緒に行くとか*2,当事者の外来診察に同行し一緒に主治医に説明するとか,臨床心理士の事例問題では考えられないような選択肢が正解だったりするので,似ているようでやっぱりそれぞれ違うね~と感じました。

最後に,今回の精神保健福祉士で使ったテキストなど:

2019精神保健福祉士国家試験過去問解説集 ―第18回-第20回全問完全解説

2019精神保健福祉士国家試験過去問解説集 ―第18回-第20回全問完全解説

過去問は基本です!公認心理師国試終了後,まずは過去問を解き,何を補強すればいいのか探りました。
その後,中央法規の現カリキュラムテキストシリーズなども勉強しようと思ったのですが・・・冊数多過ぎで挫折しました。
ということで,中央法規の受験ワークブックや国試ナビで何とかしようかと思ったのですが,店頭で見ると同じ出版社だからでしょうか,素っ気ない記述で読むのがつらい。
同じつらいならば,ねこちゃんのイラストがちりばめられていて心なごませる&コンパクトな
福祉教科書 社会福祉士・精神保健福祉士 完全合格テキスト 共通科目 2019-2020年版

福祉教科書 社会福祉士・精神保健福祉士 完全合格テキスト 共通科目 2019-2020年版

福祉教科書 精神保健福祉士 完全合格テキスト 専門科目 第3版

福祉教科書 精神保健福祉士 完全合格テキスト 専門科目 第3版

この2冊にしぼって確実にしよう!と,この2冊と”心中”するつもりでやりました。
でも上記本にあるねこちゃんのイラスト,結構あなどれないのです。
f:id:lionus:20190315155542p:plain
単なる埋め草ではなく,要点のイメージを表現する手段としても使われていて,私にとってはよかったです。
さらに試験直前になって,人多杉誰が何をやったのか何を唱えたのかさっぱり分からん!と気持ち悪くなってきたので,国試出る順に人名事項をまとめた
U-CANの社会福祉士 おぼえて差がつく! よくでる人物88 (U-CANの資格試験シリーズ)

U-CANの社会福祉士 おぼえて差がつく! よくでる人物88 (U-CANの資格試験シリーズ)

も買ってしまいました。こういう視点でまとめるか!というニッチな本ですが,私のように他領域で福祉分野で幅をもった勉強をしていない人間には,少しでも得点アップのためにはそれなりに有効な本ではないでしょうか。
以上を使い事項をぎゅうぎゅうと詰め込んだのですが,今回第21回試験では成人後見の現況とか時事テーマが意外と出ていて,あまり対策できておらず取りこぼした問題がいくつかありました。もしかすると対策講座とか予想問題集とかで対応できたのかな。まあ結果よければすべてよしなので自分的にはOKです。

*1:ただし,年によっては共通科目過去問の得点率が65%を割り込むこともあったので,社会福祉士との共通科目を含む精神保健福祉士用の勉強は無駄ではなかったと思います。

*2:治療構造がががが